鶏頭と武者とワタシ(馬)。
なんだか少しばかり、本を読む体力(気力?)が疲弊してる状態なので再読で慣らしていこうと本棚の奥から数冊引っ張り出し、結局まんまと読み耽る。
「赤目四十八瀧心中未遂」車谷長吉 文春文庫
とある夏の日。図書館で、そういえば前に話題になってたなあ…と軽い気持ちで単行本を借りてきて、その日の夕方までに夢中になって読了した記憶があります。蚊取り線香の匂いとともに。何度も読み耽る。
汚くてどうしようもなく美しいというペラペラにも程があるような感想しか書けないので…好きな文章を抜き書きし始めたらキリが無いとでも言いましょうか。語彙力無い人間の精一杯、痺れる。
文体、を意識しなかった人間に文体の凄まじさを気づかせた本。
私が持っているのはブック○フで購入した単行本なのですが、今はKindleしか無いんですね…。正直、初読時は??が並んでいたことが否めない。歌舞伎じゃなくて、カブキっていうファンタジーということか、とぼんやりした納得の仕方を自分の中でつけていて、再読した今も実はまだ消化仕切れていないのですが。
一つの巨大な世界巡り、という視点が加わってイメージがクリアになりました。世界というか、魔界、地上から地獄極楽を巡回するっていう感じか。