飼いならす、的な。
「探偵・由利麟太郎」の最終二話を観る前に、未読の原作『蝶々殺人事件』を予習せねば!と復刊文庫本を読み耽ったためか、頭の中が同時収録の『蜘蛛と百合』で充たされてしまったりしたのですが、 無事に読了。ドラマも鑑賞。
原作のトリックはワクワクしたし、ドラマ版による改変で盛り込まれた心理的な流れも好みでございました。最後まで観て、あれ?由利先生が鑑賞していたレコードのクレジットに歌手名載ってる?と思って第一話も見直したり。マダムバタフライだけど、歌手クレジットの確認は出来ず。
…深夜枠でもいいから第二シーズンやってくれないかなあ。
改めて他の作品も読み直すと、『花髑髏』は原作のままの流れでも面白いかもなあと思い直したりしています。現代では不可な理論なのですが(この作品に限らないけど)、ある種究極の悪というか。あと、おそらくどなたも述べられているのが同時収録の『白蠟変化』の強烈さ。白蠟三郎が妙に素敵に思えてきてしまうのは、オペラ座の怪人がやたらハンサムに見える論理と一緒でしょうか。ちょっと違うか。
色々ツッコミどころがあるのですが、それ以上に見せ場が多いので辻褄が破綻してようが無茶苦茶だろうが、私は草双紙趣味を全面支持です。
本当に、深夜枠でいいから第二シーズンやってくれないかなあ。
『真珠郎』とか。トラウマドラマ『ミイラの花嫁(木乃伊の花嫁)』とか。
『木乃伊の花嫁』は原作未読なのですが、ちびっこ時のかすかな記憶(タイトルもストーリーも知らなかった)で、ゾッとする映像がこびりついていました。ミステリーチャンネルで一昨年に再会を果たし、自分が怯えたのが序盤に過ぎなかったことを知ったのでした。
『木乃伊の花嫁』は、Kindleで読むか装丁に心惹かれる柏書房の小説集成にしかないんですね。