遂に、「澁澤龍彦 泉鏡花セレクション」国書刊行会全四冊を本棚にお迎えしました。
「泉鏡花」「澁澤龍彦」「山尾悠子」「小村雪岱」と並べられたら買わざるを得ません。あと「国書刊行会」って要素も重要。
発売が発表された当初は、造本も素敵なのと同時にお値段もご立派なので、数年かけて集めようかな、と思っていたのですが。同様の手法でゆっくり購入するつもりだった「バベルの図書館」が既に品切れ巻があることを知り発売日ごとに購入。
どうせ国書刊行会さんは、回を重ねるごとに発売日がゆるゆると遅れるしなあとか油断してたらかなりキチキチにしっかり発売され、なんと!一年以内で揃ってしまう!という驚きの事態です(失敬な)。
良い。とても良い。
まだ眺めたりパラパラめくってうっとりしているだけですがとても良い。
指紋が汚してしまうのではないかと気になるほどに良い。
装釘装画も素敵ですが(雨談集が特に愛らしくて好きです)、総ルビなのが何よりも良いです。ルビがなくては読めないというのも勿論あるのですが、本文の脇にちらちらと小さなルビが踊っていてこそ鏡花文学、という謎の思い込みがあります。
旧字旧仮名に憧れがある私には、その脇に踊るちっさい文字が金銀砂子に見えるのかもしれない。
それにしても改めて、泉鏡花が亡くなってからまだ100年も経っていないという驚きと、澁澤龍彦が去ってから既に30年以上が経っているという驚き。