鹿島茂といえば!な本であり、発売日を待ち構えて購入。
飛行機など乗らないので、こういう形で読めるのはまことにありがたい。
内容は、帯によるとこんな感じ。
ANAの機内誌『翼の王国』の人気連載「稀書探訪」(全144回)が一冊に。「鹿島茂コレクション」として知られる、19世紀ロマン主義時代のイラストレーターによる挿絵本や、19世紀を中心とする地誌・風俗画・風刺画の入った新聞、モードのグラフィック資料など、稀少な書籍や資料をカラーページ満載で一堂に総覧!
お値段もなかなかですが、惜しみなくカラー図版掲載(書籍のほぼ半分を占める)、そして残り半数を鹿島茂氏のエッセイがたっぷり記載。
一ページにみっしりすぎて、あれだけの愛書狂なのに余白問題はいいんですか!?とちょっと突っ込みたいですが、私にとっては見応え読み応えたっぷりな本です。
昔は小説の挿絵やファッションアルバム系に目が飛びついていましたが、今は景観図に興味津々。歳を重ねると地図好きになるみたいなことでしょうか。言い掛かりか。
まだ触りしか目を通していませんが、パリ万国博覧会関連三冊だけをとっても面白い。
1867年のパリ万国博覧会はイラスト版。当時の技術もあるのだけれど、巨大な空間が描かれ技術と神話が混じったようなファンタジーを勝手に受信。
1900年パリ万国博覧会は写真集。写真ではあるが一枚一枚が淡彩画のような雰囲気。世紀末の栄華と黄昏を詰めたフィルムのような情緒を勝手に受信。
1937年版パリ博覧会は紛うことなき写真集。フォルムとはデザインとはマッスとは!といったテーマを切り取っている(前二者は包含し、こちらは切り取る)と思う次第。
とりあえず手汗に気をつけないと、と思ってます。