部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

9月25日 読書メモ「眠狂四郎無頼控」

 

さっそく一週間ほどすっ飛ばしてしまった。

日曜日の朝。現在、薄曇りから晴れてくる。野鳥元気。

 

人様の日記を読むのは面白いのだが、自分の日記は、何かを摂取した記録と反応をなんとなしに書いているようなものだから、読書か映像かラクガキか、散財か…食事のメモ程度にしかならないということに気づく。

三ヶ月も続ければぼんやり形は定まるのだろうか。

 

朝、ロールぱんにチーズクリームと昨夜の残りのスモークサーモン。梨。蜂蜜入れたヨーグルト。生姜紅茶を飲んだ後で、コーヒー飲みつつ読書メモ入力中。

 

 

眠狂四郎無頼控(一)〜(六) 柴田錬三郎新潮文庫

 

映画やドラマではお馴染み。読んだのは初めて。

私のイメージは田村正和市川雷蔵ですが、なんと松方弘樹も演じていたというのを最近知って驚く。まあ、郷ひろみ松潤が家康になる世界線もあるし。

 

六冊もあるのか!とためらったものの、スルスルと読める。

私は時代伝奇小説、と読んだ。

 

本来は(一)〜(五)が本編で(六)は好評につき続編、とのことらしい。

確かに、(五)でクライマックスを迎えるし、寂寞感も漂わせる。

しかし、元々大筋らしきものはあるものの様々な挿話の集合体のような形なので(六)以降も違和感はない。違和感どころか最終巻読了後も、まだまだ続くと理解。

 

想像していたほど眠狂四郎はダークヒーローではなくて意外。

思ってたほど猟色ではない。理不尽に抱いた女人もなかなかいるけど。

もっとどす黒くて蒼白で血塗れで女色を踏みにじって虚無のまた虚無を見つめているような死神みたいな浪人を想像していたので、なんやかんやで馴染みの人々はいるし、小唄なんかも口ずさみ、子供や女子を気に掛ける狂四郎さんは人間的。

むしろ良い人。分かりにくい良い人。だいぶ拗れた性格はしてるけど。

そしてその拗れた性格の一大要因である父親の挿話が、びっくりするほどあっさり終了していることに驚く。

 

全体的にネタの大盤振る舞い。

登場人物も多彩で大盤振る舞い。文字若姐さんどこいった。

強敵も続々と登場するのが、これまた続々と消えていく。しかも眠狂四郎の預かり知らぬところで潰えていたりもする豪華さ(?)。

私は白鳥主膳と野々呂甚内が特に好きです。

 

 

文章が小気味がいいというか、リズム感。リズムと評したら作者は怒りそうな気もするが。拍子、調子と言うべきか。

漢文調で講釈をかまし、美文調で景色を彩る。時々、昭和な悪ふざけが入るが、そこはご愛嬌とするべきか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この程度の文章書くのに一時間かかってしまった。

現在、雲千切れて快晴の気配。