部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

12月13日 スケキヨの逆立ち記念日

 

火曜日。薄曇り、雨から小雨。晴れ。
まだ火曜日、と思っているうちに年は暮れる。
冬の曇り空はなかなか重たい色彩だけど、嫌いでは無い。

 

朝。ヨーグルト道。バナナを切らしたので柿。コーンポタージュ@クノールさん。
昼。コンビニの豚生姜焼き丼と春雨スープ。
夜。白米と野菜スープ。ポテトサラダ。ほうれん草バターソテーに鶏ハム。
キャベツ、玉ねぎ、セロリ、エリンギ、人参、パプリカを刻んで煮込んだコンソメ味。冬バテ対策に割と真剣。

 

 

 

12月14日といえば、赤穂浪士の討ち入り。
と、頭に浮かぶくらいフィクションの忠臣蔵は好き。
現代の観点、は一旦保留にしてベタな展開てんこ盛りなあの物語が好きなので13日は討ち入り前日と覚えていた。

 

しかし、金田一ものを再読した今はヨキケス記念日のイメージが強い。

 

 

犬神家の一族 横溝正史」角川文庫

 

再読メモ。
映画のイメージが強烈だが、原作も面白い。
映像と小説では人間関係の異動もあるが、特に映画では衝撃の真実として終盤に出てくる過去が、序盤に提示されていたりもするので意表を突かれる。
とりあえず佐兵衛翁が一番悪い、というのは揺るぎない。

 

佐兵衛翁といえば、小説では美しい男性であることを強調。
犬神家という旧家を舞台にしたグラン・ギニョール劇に目が引き付けられていたが、底辺に流れる佐兵衛翁の恋愛譚に目を向けるとどう見ても源氏物語
深読み読書会でも源氏物語との共通点を指摘されていたが、番組で指摘されていた部分よりも菊乃の素性に源氏物語を強く感じる。
構造的には、藤壺宮にストイックすぎる愛を捧げてしまった光源氏って感じか。
青沼菊乃が若紫?ちょっと強引だけど静馬が夕霧?
それとも佐清が夕霧で、静馬は冷泉の帝か。

 

犬神家に限らず横溝作品で印象に残るのが、口周り(?)の描写。

 

歯のあいだから、血でも滴りそうな残忍な声であった。

 

「生血がたらたら、滴るような声」や「くちびるのはしにものすごい微笑」などなど。散見されるこの描写がとてもベタだけど鮮烈。
それらの印象につられてか、源氏物語にお家の重宝を絡めた歌舞伎に見えてくる。
そういえば、斧、琴、菊の呪いが吐かれる一連の場面は、歌舞伎の責め場のよう。

 

映画はゴシックロマン感。小説は草双紙感。
どちらにせよ、松竹梅姉妹はゴルゴン三姉妹。