部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

ラクガキ&読書メモ

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鶏頭と武者とワタシ(馬)。

 

なんだか少しばかり、本を読む体力(気力?)が疲弊してる状態なので再読で慣らしていこうと本棚の奥から数冊引っ張り出し、結局まんまと読み耽る。

 

 

 

赤目四十八瀧心中未遂車谷長吉 文春文庫

とある夏の日。図書館で、そういえば前に話題になってたなあ…と軽い気持ちで単行本を借りてきて、その日の夕方までに夢中になって読了した記憶があります。蚊取り線香の匂いとともに。何度も読み耽る。

汚くてどうしようもなく美しいというペラペラにも程があるような感想しか書けないので…好きな文章を抜き書きし始めたらキリが無いとでも言いましょうか。語彙力無い人間の精一杯、痺れる。

文体、を意識しなかった人間に文体の凄まじさを気づかせた本。

 

 

「カブキの日」小林恭二  講談社

私が持っているのはブック○フで購入した単行本なのですが、今はKindleしか無いんですね…。正直、初読時は??が並んでいたことが否めない。歌舞伎じゃなくて、カブキっていうファンタジーということか、とぼんやりした納得の仕方を自分の中でつけていて、再読した今も実はまだ消化仕切れていないのですが。

一つの巨大な世界巡り、という視点が加わってイメージがクリアになりました。世界というか、魔界、地上から地獄極楽を巡回するっていう感じか。

 

 

赤目四十八瀧心中未遂

赤目四十八瀧心中未遂

  • 作者:車谷 長吉
  • 発売日: 2001/02/09
  • メディア: 文庫
 
カブキの日

カブキの日

 

 

ラクガキ&ざっくりした読書メモ

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自宅待機中に引きこもり生活を堪能すべく、読書やメディア鑑賞の実行計画リストを抱いていましたが、結局、半分くらいしか消化出来ませんでした。

時間はいくつあっても足りないものですね。お金もね(強欲)。

 

 

 

いつか読もうと思って購入していた以下の本を読了。

「月長石」ウイルキー・コリンズ/中村能三訳 創元推理文庫

「全仮面ライダーオール怪人スーパー大図鑑昭和編&平成編」講談社

「天の光はすべて星」フレドリック・ブラウン田中融二訳 ハヤカワ文庫

 

「月長石」はその分厚さと文字の細かさ&さまざまな評判に恐れおののいたのですが、数ページ読んでコツ(?)を掴めばするすると読み耽る大長編でした。推理物であることを期待して読むと、ちょっとあれでそれですが。

登場人物がそれぞれ際立っていて、各自の視点から出来事を照射しているためなのか、事件よりもそれぞれの思想・哲学、人生観を多角的に描写されているのが魅力的。これがヴィクトリア朝文学か。ユーモアもありペーソスもあり、ロマンもあり。さらっと怪奇も。

 

「全仮面ライダーオール怪人(以下略)」は、ちびっ子の頃から怪人のデザインに大変心惹かれていたのでこんな図鑑が!と購入。ちゃんと読んだ。写真小さいのが残念ですが、ワクワクしながら舐めるように読んだ。平成はスタイリッシュで、昭和はインパクト強烈。私にはジェネラルシャドウ成田三樹夫氏に見えます。

 

「天の光はすべて星」は…痺れた。かなしいんだけどいとおしい。前半からどんどん加速していく高揚感がふっと崩されていく衝撃。若いときに読んでいたらモヤモヤしたかもしれない。今は、でもすべては美しい、と思う。思うようにしているだけなのかもしれない。

 

 

月長石 (創元推理文庫 109-1)

月長石 (創元推理文庫 109-1)