部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

10月19日 読書メモ「髑髏検校」

 

水曜日。今週はまだ水曜日、な気分。

出勤時は薄曇り。社内に閉じ込められてから陽が差す。

一年で最も苦手なのが冬。布団がひたすら恋しい冬。

どんどん寒くなっていくなか、冬休みだけを楽しみに頑張るしかない。

 

朝。だいぶ肌寒いけどヨーグルト道を続行。

昼。鮭と昆布のおにぎり。豚汁カップ

夜。白米。サバ缶使って具沢山味噌汁。厚揚げと茄子の甘辛炒め。

 

食後にチョコとコーヒー。

ラクガキしてみるもタブレット不調気味。

 

 

SF読みたいと言いつつ、伝奇ものを読了。

 

 

 

「髑髏検校 横溝正史」角川文庫

 

表題の『髑髏検校』と『神変稲妻車』の二本立て。

どちらもいわゆる伝奇物、だと思う。

 

『髑髏検校』は、再読。

あの吸血鬼ドラキュラを江戸時代に移植した作品。

房州、鯨の胎内から見つかった書き物には怪異な出来事が記されており…という展開。

ストーカーのドラキュラが詳細な情報の集合体から怪異をゆっくり浮かび上がらせるのに対し、こちらは原作の流れはきっちり押さえつつも感性の赴くままというか、ひたすら妖美。

終盤の展開があまりに高速すぎるが、締めは良い。

歌舞伎にしてみれば良いのに、と思う。

 

『神変稲妻車』は、たぶん初読。

まさに草双紙趣味!な読み物。

美男で清廉潔白な善人に対し、不細工で滑稽で下衆な悪人。

という基本原理(?)の他に、強烈な個性(ある意味それぞれ典型的とも言える)のキャラクターと場面場面で構成され、展開していく伝奇浪漫。

かなり無茶苦茶な筋書きだが、私はこちらの方が好み。

とにかく、ころころころころと登場人物も場面も小道具大道具も入り乱れて回転し、力技で大玉を放り投げて大団円にて打ち上げた感あり。

こちらも歌舞伎にしてみれば良いのに、と思う作品。

色彩鮮やかで絵になりそう。場面場面が外連味たっぷり。

何しろ「お家の重宝」も出てくるし。

白鷺弦之丞よりも稲妻丹左に心惹かれる。