部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

4月9日 読書メモ「帝国という名の記憶」&「平和という名の廃墟」


日曜日。晴れ。快晴。花粉。
空気は寒い。日差しは暖かい。


朝。フランスパンにハム挟んでカフェラテ。ヨーグルトも。
昼。ピザ。弁解がましくサラダ。ワイン。
夜はまだ。





とりあえず、金曜夜から夢中で本を読み続けていた。
さっき読了。週末は必要以外家にこもって、頭を宇宙に飛ばしてた。


「帝国という名の記憶 上下」
「平和という名の廃墟 上下」 
アーカディ・マーティーン/内田昌之訳 ハヤカワ文庫SF

まずは積読状態だった「帝国という名の記憶」をとりあえず読むか、と手にとったら夢中で読んだ。これ。これこれ。この系譜に痺れる。ザ・スペースオペラ
独自の世界観がガッチリとあって、そこで展開される物語にコロッと参る。

ざっくりとした前半の認識は、

自治権を維持している炭鉱ステーション『ルスエル』は、銀河を支配する帝国『テイクスカラアン』の要請で、前代未聞の急ピッチで新任大使を派遣。帝国の、世界の宝石、シティに着任した新任大使マヒート・ドズマーレは文化案内役スリー・シーグラスと共に、前任大使の死をも絡んだ皇位継承権をめぐる陰謀劇に巻き込まれていく…。

すっかり引き込まれて下巻に突入。こういうの大好き。
「イマゴマシン」「エズアズカット」「ヤオトレック」「サンリット」などなど独自の世界観を構築する独自の言葉にゾクゾクする。
単語だけじゃなく、終盤の怒涛の展開にゾクゾクする。
物語にいくつもの歴史や逸話、寓話、詩が当然の知識として編み込まれており、年代記叙事詩を読んでいる気分。

帝国、といえば単純にローマだな!と思っていたが、なかなかに血生臭い風習もあって、いわゆるヘリオガバルス的な要素か?と思っていたら、解説を読むとどうやらアステカ文明らしい。なるほど。
なるほど、と思った先に続刊の表示があり「平和という名の廃墟」を買いに走る。

こちらは、いわゆるファースト・コンタクトものが主題。
エイリ●ン的なグロテスク・ホラー要素(?)もあり、ヤオトレック、ナイン・ハイビスカスを中心としたザ・ミリタリー要素もあり、ルスエルやシティにおける政治劇もあり、エイト・アンチドートという伸びしろ満載の成長劇、前作に引き続く二人のヒロインの拗れたりくっついたりなヒューマンドラマもあり。
エンタメ満載だが、実に、実に今現在を照らす内容だとも思う。
ちなみに、格調高い詩の作用が強調されていた前作に対し、こちらは辺境がメインのせいか、ヒューマンとしての極限状態がメインのせいか、やたら「クソ」が放たれるのが興味深い。


買いに走って、夢中で読んで、読み切った!という満足感と共に、これは絶対続編あるな、という確信を得る。無いと困る。主に、私のワクワクが。