ラクガキ帖

モノクロのラクガキを展示、だったのが最近色付きに。たまに読書やら何やらの呟きも付随します。

スケッチ&読書

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先日の怪奇小説傑作集4」と一部収録作品が被ってしまうけど、ジャケ買いならぬ装丁買いで購入していた文庫本「幻想怪奇短編集」「暗黒怪奇短編集」澁澤龍彦訳/河出文庫を読了。

 

収録作品全体の好みからいうと「暗黒怪奇短編集」の方が好物揃い。

特に『草叢のダイアモンド/フォルヌレ』『罪のなかの幸福/ドルヴィリ』『死の劇場/マンディアルグ』が好み。こういうマンディアルグは好きだなあ。

私は幻想…に限らず小説を読む際、特に描写に惹かれる傾向があるようです。数行の文章が凄ければ数ページ退屈でもオッケーなぐらい。ちょっと言い過ぎたか。

『ひとさらい/シュペルヴィエル』は初読でもありワクワクしてたのですが、第二部で減速感を抱いてしまいました。面白かったのですが。…第一部でビガ大佐に肩入れしてしまったために、二部の彼の滑稽さにこちらも振り回されたというか…つまりは、のめり込んで読んでいたわけですが。

 

「幻想怪奇短編集」は収録作品の前半が古風な怪奇群、後半は人間の暗部を見せるお洒落なコント(短い物語)群って印象。

特に『共同墓地/トロワイヤ』の各短編が今で言うところのブラックユーモア集。幽霊譚も怪談もあり、心理劇、さらにはちょっとしたSF要素もあるのではないかと。特に『黒衣の老婦人』『恋のカメレオン』がクスッと笑いを誘います。

マルキ・ド・サドは、かなり苦手なのですが、ここに収録されている『呪縛の塔』は天路歴程逆バージョンな哲学問答みたいで面白いです。

『解剖学者ドン・ベサリウス/ボレル』 は何回読んでも強烈な悪趣味要素寄せ集め作品で(褒めてる)、王道B級映画の脚本にぴったりだと思います。やたら芸術性高くも出来るし、ひたすら下世話にも出来る。ちなみに頭に浮かぶ映像は荒俣宏の著書で目にした艶かしく恐ろしい人体標本の数々です。

 

澁澤龍彦訳 幻想怪奇短篇集 (河出文庫)

澁澤龍彦訳 幻想怪奇短篇集 (河出文庫)

  • 発売日: 2013/02/05
  • メディア: 文庫
 
澁澤龍彦訳 暗黒怪奇短篇集 (河出文庫)

澁澤龍彦訳 暗黒怪奇短篇集 (河出文庫)

  • 発売日: 2013/08/06
  • メディア: 文庫