部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

7月21日 夏属性



金曜日。疲労の絶頂。メンタル微妙。
ここ数日の温度がおかしすぎたためか涼しいとすら感じる。30℃。
風があるから涼しいのか、30℃レベルだから風を感じられるのか。


朝。ちょっとお高めヨーグルト。バナナ。野菜ジュース。仕事前にエナジードリンク
昼。おむすび二つ。梅干しと鮭。春雨サラダ。麦茶。
夜。冷やしうどん。茄子と豚こま甘辛炒め。ピーマンおかか炒め。きゅうり。ビール。


キンキンに冷やしたボンベイサファイアで、録画しておいた「女吸血鬼」を観る予定。


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ついでに(?)家の中で、『吸血鬼』とタイトルにわかりやすく書いてあるものを並べてみる。夏は怪談!という連想ではないが、吸血鬼って属性的には夏な気がする。

「幻想と怪奇4 吸血鬼の系譜 スラヴの不使者から夜の貴族へ」

パラパラ再読。夜の貴族部分はだいぶ薄いと思う。
貴族要素を抜きにして、『吸血鬼(ヴルダラク)の一家 ある外交官の回想録より』『ストラゲラ』が、やはり面白い。私のイメージする吸血鬼は、都会属性なのだが両者とも土の匂いが溢れてる。血の染み込んだ土の匂い。幸いにして嗅いだことないけど。
都会という人間の形成した空間を縫う存在としては、『破滅を誘う唇』の耽美系と『死、またの名を吸血鬼』のコント系が好み。
巻頭にパルプアートギャラリーがあるけど、こういうので一冊本があればいいのに。

 

 


「吸血鬼ドラキュラ ブラム・ストーカー/平井呈一訳」創元推理文庫
初読時、これぞ聖典…と思いつつ手にしたものの、文庫の分厚さ、ところどころ時代を感じる翻訳、そしてみっちりぎっちり詰まった文章に恐れ慄いた記憶。
記憶、などという言葉は許さんとばかりに、記録、記録、記録、いつだって記録。
正直、序盤は辟易。中盤以降引き込まれる。もちろん面白い。高山宏関連の本を読んでから再読すると違う面白さも感じる。
角川文庫の新訳も読みやすかったが表紙が個人的には好みでは無い。
光文社新古典文庫で出ないかと期待中。


 


「吸血鬼カーミラ レ・ファニュ/平井呈一訳」創元推理文庫
7つの短篇。表題作カーミラは、ストーカーのドラキュラより先輩だったとも後で知る。
名作と名高い『緑茶』を始めとしてレ・ファニュの作風にあまり馴染めない人間ですが、この短篇集は結構好き。
ブラム・ストーカーのドラキュラよりも、キム・ニューマンのドラキュラよりも、獲物に熱っぽく執着を囁くレ・ファニュのカーミラが好ましい、と言っちゃうくらいには好き。



「知の再発見双書38 吸血鬼伝説 ジャン・マリニー/池上俊一監修」創元社

このシリーズは図版が多くて楽しい。
吸血鬼というとドラキュラ伯爵、という認識程度だった自分には吸血鬼伝承の広い世界を最初に教わった本。ここから種村季弘へと繋がる。



「吸血鬼幻想 種村季弘河出文庫

吸血鬼関連の研究というより、エッセイ。
吸血鬼という言葉(むしろ概念か)を巡って、民間伝承、小説、絵画、映像をはじめ、歴史的事象や犯罪事件を眺める感じ。
伝承や歴史上の吸血鬼裁判などはファンタジィとしても読めるが、犯罪事件まで至ると犯罪心理学と哲学が混ざり合った感じがあってゾワっとした恐怖を感じたのを覚えている。



「就眠儀式 須永朝彦吸血鬼小説集」名著刊行会
初読時には、ここまで堂々と耽美に徹した吸血鬼小説があることに驚いた。
和も欧も。どことなくやわらかい読み心地(大和的?)。凝りに凝った革装か、いっそ和装にでもしたい本。吸血の対象はやはり同性の方が望ましいのか。
大ロマン、というより煌びやかな水彩画。モローのような。
吸血鬼圖書室にある、ちのみごぞうし(岸田理生)が気になっている。
「ちのみご」は、乳呑児(乳飲み子)か血呑児(血飲み子)か。 

 

ドラキュラ紀元一八八八 キム・ニューマン鍛冶靖子訳」アトリエサード
昔、文庫で出てた本。手放したことを後悔していたら、大きくなって復活し続編も出た。
ドラキュラがヘルシングに勝利したら、という世界のシリーズ第1作。
大英帝国を舞台にした、みんな大好きヴィクトリアン・ゴシック。初読時は膨大すぎる情報量でストーリーを追うのがやっとだった。
完全版、となったこちらも色々てんこ盛りなのだが、多少は知識も増えたので以前よりは余裕を持って楽しめる。そんな私を嘲笑うように、付記や資料も溢れているが。
ジュヌヴィエーブの存在が強いが、強烈すぎる印象を残したのはヴィクトリア女王陛下。


 

 

「吸血鬼文学名作選 東雅夫編」
この前書いたので、貼り付けるだけに。

 

 


こちらは積読本。

 

上二冊は購入迷い本。