部屋の窓際

好きなものについて描いたり書いたり。

怪奇幻想系読書メモ

ラクガキ「鬼平」&雑談&ざっくり読書メモ

そろそろ録り溜めしてある鬼平犯科帳を円盤に移さねば。 子供心にこのおじさんちょーカッコイイ!!と痺れたのが、二代目中村吉右衛門丈の四代目長谷川平蔵。 お頭の、あの右目が「すっ」となるところが好きです。 あと着流しで扇子(渋扇)を翻す姿。 五代…

ラクガキ&読書メモ「安徳天皇漂海記」

「安徳天皇漂海記 宇月原晴明」中公文庫 読了。正史の裏の一つの世界、一つの歴史。 安徳天皇を巡る二部構成。 一部は、若き三代将軍実朝とその忠実な従者を主軸にし、吾妻鏡や金槐和歌集を踏まえつつ妖美でありながら諦観に満ちた静謐な世界。 二部は、クビ…

ラクガキ&読書メモ「サラムボー」

「サラムボー(上下)フローベール/中條屋進訳」 岩波文庫 序盤はもう投げ出そうかな、と思ったけど上巻中盤から波に乗り一気に読了。 幻想文学関連や象徴主義美術関連で散々タイトルを刷り込まれていたものの、読んでいなかった作品の一つ。あらすじを念頭…

ラクガキ「鳥遣い的な」&読書メモ「桃」

嗚呼、月影花之丞が観てぇなあ!(大の字で寝っ転がる) 「桃 久世光彦」中公文庫 毎度毎度、この人の文章が創り出す世界に惚れ惚れし、この人が繰り出す女性観にやや辟易する。kindle以外に再版出来ないのはそのせいか?と穿ったり。辟易はすれど、この毒と…

ラクガキ&読書メモ「怪奇文学大山脈1」

…「麒麟がくる」予想、結構いい線いってた気がするなあ(先週からの余韻)。 「怪奇文学大山脈 1 /荒俣宏編纂」東京創元社 積読状態だった本をようやっと読了。 西洋近代名作選【19世紀再興篇】と銘打たれた一冊。 ぶ厚さと二段組という物理的要素と、怪奇…

ラクガキ&読書メモ「暗黒怪奇短編集」「幻想怪奇短編集」

先日の「怪奇小説傑作集4」と一部収録作品が被ってしまうけど、ジャケ買いならぬ装丁買いで購入していた文庫本「幻想怪奇短編集」「暗黒怪奇短編集」澁澤龍彦訳/河出文庫を読了。 収録作品全体の好みからいうと「暗黒怪奇短編集」の方が好物揃い。 特に『草…

ラクガキ&読書メモ「ゴシック文学入門」「怪奇小説傑作集4」

「ゴシック文学入門」東雅夫編 ちくま文庫 収録されているエッセイ&論考のなかで一番歯が立たないであろうと思っていた日夏耿之介の「『高野聖』の比較文学的考察」が意外と読みやすかった印象。 おそらく、その前にある前田愛の「獄舎のユートピア」で慣れ…

ラクガキ&読書メモ「ハザール事典」

孔雀王を見て育った人間による錫杖のイメージ。 「ハザール事典 男性版&女性版 ミロラド・パヴィチ/工藤幸雄」創元ライブラリ 三ヶ月かけて読了。ようやく読んだ。読み切った。たぶん読んだ。息絶え絶え。 正直、理解が半分も出来てないです。 虚構の中に…

ラクガキ&読書メモ「写楽」

飛翔せざるもの 「写楽 皆川博子」角川文庫 復刊の波に乗じて購入、読了。 浮世絵師としての写楽そのもの&作品を研究探求したい人には肩透かしかもしれないけれど、写楽という存在を一滴の隠し味として皆川流に調理された寛政時代の空気を味わうには美味で…

ラクガキ兎&読書メモ「幻綺行 完全版」

本番前に雲の通行が気になる兎図 * 幻綺行 完全版 (竹書房文庫) 作者:順彌, 横田 発売日: 2020/06/18 メディア: 文庫 「幻綺行・完全版 横田順彌」竹書房文庫 夏にジャケ買いした本を涼しくなった午後に読了。 内容は、帯にこれ以上ないくらい的確に説明さ…

ラクガキ&読書メモ「断頭台/疫病」「吸血鬼幻想」

こってり系読書中。とりあえず、新刊と再読本を読了。 少し加筆してます。 「 断頭台/疫病 山村正夫」竹書房文庫 この分厚さでハズレ無しという大好物の盛り合わせ本でした。 『女雛』とか『天使』の描かれている世間一般からは薄い膜で隔たっている人々と…

ラクガキ&幻想小説系読書雑談

マスクして近所で買い物する以外は、絵を描いたり本読んだり好きな作品観たりと巣篭もり夏休み満喫中。そもそも、休日にやりたいことといえば、家で絵を描いたり(以下略)なので理想の休日。 夏休み当初は本棚の整理するはずだったのに、拾い読みからそのま…

ラクガキ「夏の宵」&読書メモ「日本昭和トンデモ児童書大全」ほか

どんなにクソ暑くても、夏は妙にワクワクしてしまうので、そのワクワク気分のまま書籍を購入。 「日本昭和トンデモ児童書大全/中柳豪文 辰巳出版」 あーこれこれ!っていう画像のテンコ盛り。すごい。楽しい。 まさに夏休み。親戚のお兄さんたちの本を読ん…

ラクガキ&読書メモ「ゆめこ縮緬」

「蝶々殺人事件/横溝正史 角川文庫」に同時収録されていた『薔薇と鬱金香』の読後感が、あまりにも牧歌的な猟奇趣味(?)だったためか、続けて読んだ「愛と髑髏と/皆川博子 角川文庫」に打ちのめされる。 一足先に復活していた「ゆめこ縮緬/皆川博子 角…

ラクガキ&横溝ワールド雑談2

飼いならす、的な。 「探偵・由利麟太郎」の最終二話を観る前に、未読の原作『蝶々殺人事件』を予習せねば!と復刊文庫本を読み耽ったためか、頭の中が同時収録の『蜘蛛と百合』で充たされてしまったりしたのですが、 無事に読了。ドラマも鑑賞。 原作のトリ…